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会社売却の相談先は?

  • 2023年10月13日
  • 読了時間: 8分

更新日:5 日前


今回は、会社売却の相談先についてのコラムです。


創業者が長年経営してきた会社を売却するのは、極めてセンシティブな話なので、気軽に相談できず、経営者が一人で悩むことが多いと思います。私見を含め、会社売却の際の相談先をご案内しますので、少しでも会社売却を考える経営者の助けになれば、幸いです。




①家族・身内



まずは、家族・身内です。え?と思われる方もいるかもしれませんが、会社売却とは、「会社を退任する」ことでもあり、家計への経済面家族との時間にも大きく影響します。オーナー経営者の中には、仕事を家族に持ち込まない、まだ独身であり相談する家族はいない、相談しなくても理解してもらえるなど、色々な状況があるので、一概には言えませんが、私自身も奥様や子供もいる家族持ちであり、会社売却=自身の引退と言う事であれば、真っ先に相談されるのも良いと思います(反対されない前提ですが)。



家族が会社に関与している場合は、なおさらです。例えば、奥さんが経理担当をしている、ご子息が会社に在籍しているケースなどです。最近では、敢えて子供に会社を継がせないケース子供も親の会社を継承しないケースもあり、第三者への売却を前提に検討されているオーナーも多いですが、引退後の生活を考えると、家族との信頼は重要なので、少しずつ相談されることを勧めます。




②個人的に信頼できる会社社長や元オーナー



次に、個人的に親しく経営の悩みを相談できる信頼のおける方です。良く聞く相談先は、長年取引関係のある取引先の社長や知り合いの社長・元社長等であり、同じ目線でM&Aに関する情報を収集することも重要です。過去に会社売却を経験された元オーナーであれば、売却後の状況について様々な役立つ情報を聞くことができます。また、親しい取引先の中には、会社の株主の方もいる場合があるので、そのような取引先も相談先候補になり得ると思います。



③会社幹部



その後は、会社幹部です。会社売却理由として、健康面や引退に関する考えなどプライベースに関連することもあるため、胸の内を明かせる社内の信頼がおける部下やパートナーです。具体的には、創業以来、長く会社を支えてきた経営幹部や財務に詳しい管理部門の担当役員(番頭さんのような方)です。社長より若い場合、売却後も勤務することになるので、その場合は第三者への売却可能性についても彼らに事前に相談し、彼らの考えを聞いたり、同意を得ておくことを勧めます。また、実際に会社売却を進める際には、実務担当者が必要になることから、信頼のおける部下を早期に関与し、売却の背景や考え、検討状況を共有しておくことも良いでしょう。




④外部専門家



身内・社内等、徐々に売却意向のコンセンサスを固めた後の相談先としては、身近な外部専門家です。当然ながら、会社売却の情報は高い機微情報であるので、長年の信頼関係があり、会社の財務状態や事業内容を知っている、顧問税理士・会計士や弁護士、取引先銀行(又は証券会社)、経営コンサルタントなどになります。専門家に相談する際の、私からのアドバイスは、以下のポイント。



(1)本当に信頼がおける専門家か?(クライアントの利益のためにサービスを提供するか。M&Aのことに詳しいか)


(2)買い手候補を知っているか?買い手のキーパーソンにコンタクトができるか?


(3)売却対象会社を客観的に評価でき、買い手に確り説明・アピールができるか。



これらのポイントを押さえながら、まずは近くの信頼がおける相談先と話をしてみることをお勧めします。なお、信頼がおける取引先銀行や税理士事務所がM&A対応をできない場合、他のM&A専門家を紹介することもあります。彼らが連れて来るM&A専門家 = 信頼がおけるアドバイザーという訳ではないので、注意が必要です。特に、紹介を受ける際は、その相談先が紹介するM&A専門家から相談先がキックバックを受けるかどうか、も確認した方が良いです。



なお、上記以外で他の買い手候補を探さず、最も信頼のおける取引先に買収を直接依頼することもあります。その場合、メリットとしては、会社規模が大きく財務基盤も確りした取引先であれば、従業員の不安は少しは払拭できます。一方で、デメリットは、あくまでもビジネス上の関係であるため、良い売却価格・条件でのM&Aが期待できないこともあります。



M&A専門家を選ぶ上で、重要なポイントは、売主・会社のために確りアドバイスをして、行動に移してくれるかどうか、だと思います(当たり前ですが)。そのためには、売主の希望や会社の事業・状況を確り理解し、良い買い手を連れてこれるか、その買い手からより良い条件を引き出せるか、そのためのアドバイスや行動をできるか、と言う事だと思います。買い手探索においても、アドバイスだけでなく、最後まで確り探してくれるか、という点も重要です。



専門家ごとのメリット・デメリットを挙げます。




【顧問税理士・会計士や弁護士、経営コンサルタント】


(メリット)


・関係が長いと、事業内容やオーナー社長の人間性も分かっているので、相談しやすい。


・強みがはっきりしている。税理士であれば税務面、会計士であれば会計面、弁護士であれば法令面。


(デメリット)


・M&Aに慣れていない場合が多い。


・能動的にアドバイスをもらえないケースが多い。(通常の業務と同様に相談すると回答が返ってくるというやり取りになりがち)


・自分の職域以外のアドバイスをもらえない。(弁護士に会計面のアドバイスがもらえないなど)


・案件推進は自分でせざるを得ないケースが多い。



従って、既に買い手やスケジュールが決まっており、実務的に進めるのみの案件であれば、相談されると良い。税理士や会計士であれば、別のM&A専門家を紹介されることもある。




【取引先銀行・証券会社】


(メリット)


・関係が長いと、事業内容やオーナー社長の人間性も分かっているので、相談しやすい。


・別部隊として、M&A専門チームを持っているケースが多い。


・優秀なメンバーが多く揃っており、安心できる。


・大手企業や上場企業の買い手を連れてくることができる。


(デメリット)


・取扱金額が大きいケース(例:50億円以上など)が多く、小規模案件は取り扱ってくれない。


・取扱金額が大きいため、最低手数料も高い(最低でも10百万円以上)


・M&A担当者は、案件のみの付き合いとなるため、担当者との相性が合わないこともある。


・社内人事異動もあり、(潜在能力は高いが)M&A経験が浅いメンバーも混在している




【M&A専門家 -M&A仲介会社-】


(メリット)


・小規模案件(5億円以下)を数多く扱っており、小規模M&Aは得意。


・全国に買い手のネットワークを有しているので、買い手とのマッチング力は強い。


・営業力が強いので、フットワークが軽く、相談しやすい。


・スピード重視でM&Aを終わらせたいオーナーには向いている。


(デメリット)


・案件規模に対して、手数料が高い。(通常取引金額の1~2%だが、レーマン方式という最大5%を採用)


・案件のみの付き合いとなるため、担当者との相性が合わないこともある。


・成功型の報酬体系のため、短期間での案件成約を優先しがちであり、希望条件を拘りたいオーナーには不向き。


・あくまでも仲介者であり、売主の味方ではない。むしろ取引が継続する買主寄りのスタンスもある。


・利益相反を嫌う上事企業や大手未上場企業とコンタクトできない場合がある。


・マッチングまで(基本合意締結まで)サポートするが、それ以降は売主は他の買い手と交渉できない、排他的なプロセスになるため、サポートしないこともある。




【M&A専門家 -大手会計事務所-】


(メリット)


・小~中規模案件(5~50億円以下)も顧客によっては取り扱っている。


・顧客によるが、報酬体系も柔軟に対応。


・丁寧なアドバイス・サービスを受けることができる。(スピード重視ではない)


・財務・財務面のアドバイザーをパッケージで依頼することができる。


(デメリット)


・必要以上のアドバイスはしない。手堅いアドバイスのみとなる。


・能動的なアドバイスは、どちらかというと期待できず、聞いたことに応えるというスタンスになりがち。


・取扱い案件数が多いため、案件工数や案件確度を見て断られるケースもある。




【M&A専門家 -プラットフォーマー-】


(メリット)


・小規模案件(5億円以下)を数多く扱っている。


・多くの案件を自分で検索でき、サイトからいつでもオファーを出せる。


・基本的にシステム利用手数料のみで、安い傾向。


(デメリット)


・あくまでも買い手とのマッチングだけで、付随するアドバイスは一切ない。(システムの使い方などくらい)


・アドバイスが必要な場合、別途専門家を雇う必要がある。




【M&A専門家 -FA(フィナンシャルアドバイザー)・ブティック系-】


(メリット)


・中規模案件(20-30億円)以上のM&Aを扱い、M&A仲介やプラットフォームに出てこない案件を扱う。


・顧客には上場企業も多く、買い手によってはキーパーソンと強いコンタクトを持っているケースがある。


・優秀な人材が多く、M&A経験が長いメンバーも多数いる。


・実績のあるFAは、アドバイス能力があり、安心・信頼できる


(デメリット)


・フィー体系は、銀行や証券会社に類似しており、高めの傾向。


・少数精鋭ではあるが、クライアント数は限定されるので、アクセスできる買い手が少なく、マッチング力は、弱い場合もある。



ちなみに、当社は、FA+プラットフォーマーを目指しています。


 
 
 

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